「やっと装置が外れた〜!」 「これで矯正治療も終わり!すごい開放感!」
……と思ったあなた、ちょっと待ってください。
実は、矯正治療は「装置を外したら終わり」ではないのです。
矯正が終わったあとにやってくる“第2ステージ”、それが保定(ほてい)。
今回は、
- 保定ってそもそも何?
- なんで必要なの?
いつまでやるの? といった疑問に、わかりやすくお答えします!
「保定」ってなに?カンタンに言うと…

矯正治療で歯を動かした後、そのまま放っておくと歯が元の位置に戻ってしまうのです。
この“元に戻る力”を後戻りといいます。
この後戻りを防ぐために、歯の位置を固定してあげる必要があります。
歯の位置を固定する役割をしてくれるのが、保定装置(リテーナー)です。
歯って、なんで元に戻っちゃうの?
実は、歯って骨にしっかり埋まっているように見えて、意外と動きやすいのです。
矯正で動かした後の歯は、骨がまだ完全に固まっていないふわふわ状態。
そして、歯の周りには「元の位置を覚えている組織(歯根膜)」があるため、「こっちこっち、元の場所に戻るよ〜」と引っ張られてしまうのです。
そのため、せっかく整えた歯並びをキープするには、保定装置で“記憶の上書き”が必要なのです。
保定装置ってどんなの?

保定装置は大きく分けて2種類あります。
あなたのライフスタイルやお口の状態に合わせて、矯正担当医と一緒に選びましょう。
それぞれの特徴を紹介します。
① 取り外しできるタイプ(可撤式)
- 食事や歯みがきの時に外せます
- 目立たない透明のものもあり
- つけ忘れると後戻りのリスク大!
② つけっぱなしのタイプ(固定式)
- 歯の裏側に細いワイヤーを固定
- 見えにくくてラク!
- フロスが通しづらいなどお手入れには注意。
保定装置はどのくらいの期間つけるの?
保定にかかる期間は、基本は矯正にかかった期間と同じくらいと考えてください。
最初の半年〜1年は、「食事、歯磨き以外はなるべくつけてくださいね。20時間が目安です。」ということが多いです。
その後、歯が安定してきたら、12時間〜就寝時だけでOKになります。
歯が落ち着いた後も、「パジャマのようにリテーナーを」というくらい、生活の一部として続けるのがオススメです!
リテーナーをサボるとどうなる…?

答えはひとつ。
後戻りしてしまいます。
せっかく時間もお金もかけて手に入れたキレイな歯並び、もとに戻ってしまったら……本当にもったいない!
実際、「昔矯正したけど、またガタついてきた」という相談もよくあります。
まとめ:リテーナーは、矯正治療の“ゴールテープ”
矯正治療でキレイになった歯並びを、ずっとキープするための最終仕上げが保定装置です。
たとえるなら、リテーナーは「ゴールテープの向こうにある本当のゴール」。
もうひとふんばり、リテーナーと一緒に過ごして、一生モノの歯並びを手に入れましょう!
よくある質問コーナー
ここでは保定装置(リテーナー)に関して、患者さまからよく質問を受ける内容を紹介します。
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