Q&A矯正相談は何歳からするべき?

「子どもの歯並びが気になるけど、矯正は何歳から始められるの?」と疑問に思っていませんか?

実は、矯正は早い子で3歳から可能です。

しかし、一般的には 6〜7歳頃に始めるお子さんが多く、開始する年齢によって治療の目的や内容は大きく異なります。

この記事は子どもの症例を多く診てきた現役の矯正医が、年齢別の矯正治療の目的とポイントを詳しく解説します。

実際に使用する矯正装置や年齢別の治療方針などもわかりやすく紹介するので、お子さんの矯正を始めるタイミングで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

目次

年齢別!矯正治療の目的とポイント

子どもの矯正は、成長段階に応じて治療の目的や内容が異なります。

年齢ごとのポイントを押さえて、お子さんに最適なタイミングで矯正を始めましょう。

3〜5歳:悪い癖を改善する時期

3〜5歳は、指しゃぶりや舌の癖、口呼吸など、日常の「癖」が原因で歯並びに影響を与えることがあります。

たとえば、舌の位置や使い方が悪いと受け口(反対咬合)になってしまうことも。

そのため、この時期は主に受け口の改善を目的にした矯正を行います。

悪い癖を早い段階で改善すれば、歯並びだけでなく顔のバランスや健康にも良い影響が期待できます。

「まだ小さいから大丈夫」と思わず、気になる癖がある場合は一度相談してみると安心です。

6〜9歳:顎の成長をサポートする時期

6〜9歳は、乳歯から永久歯への生え変わりが進む大切な時期です。

顎の成長を促し、歯がきれいに並ぶスペースを整える治療が効果的です。

この時期の治療では、歯列を広げるための装置や上下の顎のバランスを整える装置を使用します。

成長期に適切な治療を受けていると、将来抜歯の必要が減り、矯正治療の負担も軽くなります。

10〜12歳:成長を見守る時期

この時期は引き続き顎の成長を促しながら、歯の生え替わりを経過観察する大切な時期です。

早期から治療を行い噛み合わせや歯並びに問題がない場合は、経過観察後に治療が終了することもあります。

一方まだ改善が必要な場合は、この時期は本格的な矯正治療の準備段階として重要です。

準備段階を丁寧に進めれば、治療期間の短縮や抜歯を避けることにもつながります。

12歳以上:本格的な矯正治療の開始

永久歯が生えそろうこの時期は、いよいよ本格的な矯正治療を開始できる年代です。

ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、治療方法の選択肢も増えるので、お子さんの希望やライフスタイルに合った治療が選べます。

「見た目が気になる…」という場合でも、透明なマウスピース矯正や目立ちにくいワイヤーを使用する方法もあるので、日常生活での見た目に配慮した治療も可能です。

子どもの矯正装置の種類と選び方

子ども用の矯正装置は、基本的に取り外し可能な装置を使用することが多いです。

よく使われる矯正装置を紹介し、選び方についてもお伝えします。

子ども用の矯正装置

子ども用矯正装置には、

  • 拡大床(かくだいしょう)
  • その他床装置
  • マウスピース型装置

などがあります。

特徴を下記表にまとめました。

矯正装置の種類特徴
拡大床(かくだいしょう)顎を広げて歯が生えるスペースを確保する装置。
成長期の顎の柔軟性を利用し、自然な形で顎のサイズを調整する。
その他床装置顎の成長を促進し、噛み合わせの改善を行う装置。
多様な機能を持ち、個々の状態に合わせてカスタマイズ可能。
マウスピース型装置口周囲の筋肉のバランスを整え、受け口や出っ歯を改善する装置。
在宅時のみの使用のため見た目の心配はない。

これらの装置は、取り外しができるので食事や歯磨きがしやすいというメリットがあります。

しかし正しく使用しないと効果が得られないので、継続して装着できるかどうかが重要です。

矯正装置の選び方

矯正装置を選ぶ際は、お子さんの性格や生活リズムも考慮するのが大切です。

「取り外しが面倒」、「外したらなくしてしまいそう」と感じるお子さんには、装着しっぱなしでよいタイプの装置も選択肢に入りますが、つけっぱなしによるデメリットや効果に制限が出る可能性も考慮する必要があります。

また見た目が気になる場合でも、在宅時の使用のみの装置も多いため、特に気にする必要はありません。

「矯正装置をつけたら恥ずかしい…」という不安を抱えている場合でも、安心して治療を受けられる方法があるので、ぜひ矯正医に相談してみてください。

どの装置が最適かは、矯正医と相談しながら決めると安心です。

子どもの矯正を始めるときの注意点

子どもの矯正治療を始める際は、治療の効果を最大限に引き出すためのポイントや、日常生活で気をつけるべきことがあります。

お子さんが無理なく治療を続けられるように、サポートしていきましょう。

成長期を逃さないことが大切
矯正治療では、お子さんの成長を最大限に活かして治療を進めます。

取り外し可能な装置は、きちんと使う習慣づけが必要
「今日はいいや」となると、せっかくの治療効果が十分に得られなくなります。

親子で協力して治療を続けることがポイント
特に治療が長期間にわたる場合、お子さんがモチベーションを保てるよう、ポジティブな声かけをしてあげてください。

治療が順調に進むと、お子さんの歯並びが良くなるだけでなく自信を持って笑顔を見せられるようになります。

無理のないペースで治療を進めていきましょう。

まとめ

子どもの矯正は、3歳から可能です。

  • お子さんの歯並びに不安があれば、早めに矯正医に相談しましょう。
  • 矯正治療はお子さんの成長を活かした方法が多く、将来的な負担を減らせる可能性があります。
  • どんな小さな悩みでも、まずは専門家に聞いてみることが大切です。

「うちの子、矯正を始めたほうがいいのかな?」と迷ったら、お気軽に矯正医に相談してみてください。

お子さんの笑顔と健やかな成長をサポートするお手伝いをいたします。

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