歯列矯正のメリットデメリット

歯並びが気になっているけれど、「本当に矯正したほうがいいのかな？」と迷っていませんか。

矯正には見た目の変化だけでなく、虫歯・歯周病の予防や噛み合わせの安定など、さまざまなメリットがあります。

一方で、費用や期間、装置の違和感など、始める前に知っておきたいポイントもあります。

この記事では、矯正治療のメリット・デメリット、治療法の違い、医院選びのコツなどを紹介します。

なぜ矯正するの？4つのメリット

歯列矯正というと「見た目をきれいにする治療」というイメージが強いかもしれません。

もちろん見た目の改善は大きな魅力のひとつですが、実はそれだけではありません。

ここでは、矯正治療で期待できる4つのメリットをご紹介します。

見た目のコンプレックス解消

歯列矯正では歯の位置や傾きを整えて、自然で整った印象の口元を目指せます。

笑うときに手で隠してしまう、写真を避けてしまうといったお悩みがある方にとって、気持ちの面での変化も感じやすいです。

虫歯・歯周病予防につながる

歯が重なっていたり、段差が大きかったりすると、どうしても磨き残しが出やすくなります。

矯正によって歯並びが整うと、ブラシが当たりやすくなり、結果としてプラークがたまりにくい環境に近づきます。

これにより、虫歯や歯周病のリスク低減につながる可能性があります。

噛むバランスを整えやすくなる

咬み合わせの乱れは、食べ物の噛み方や顎の動きに影響して、口周りや顔まわりの筋肉の使い方に偏りが出ることがあります。

咬み合わせが整うと噛む力のバランスがとりやすくなり、顎や顔まわりの機能が安定しやすくなるといわれています。

発音・コミュニケーション改善

歯と舌の位置関係が整うと、空気の流れや舌の動きがスムーズになり、発音が明瞭になりやすい場合があります。

特にサ行やタ行など、歯の位置が影響しやすい音で変化を感じる方が多いです。

発音に自信が持てるようになると、人とのコミュニケーションに前向きになれるケースもあります。

知っておきたい！矯正のデメリットと注意点

矯正治療には多くのメリットがありますが、始める前に知っておきたいポイントもあります。

事前に理解しておけば、治療中の不安を減らし納得して進めやすくなります。

装置が目立ちやすい

ワイヤー矯正の場合、歯の表面にブラケットやワイヤーがつくので、人によっては見た目が気になることがあります。

しかし現在は目立ちにくい装置も登場しています。

見た目が気になる方は、装置の種類を相談してみましょう。

痛み・違和感・口内トラブルの可能性

装置をつけた直後や、ワイヤー調整の数日間は、歯が締めつけられるような痛みを感じることがあります。

また、ワイヤーが唇や頬に当たって口内炎ができることもあります。

ほとんどの場合は時間の経過とともに慣れていきますが、気になる際は遠慮なく相談しましょう。

長期間の通院が必要

矯正治療は数ヶ月〜数年と長期にわたることが多く、月1回程度の定期通院が必要になります。

そのため忙しい社会人の方や、学校・部活で予定が埋まりがちな学生さんは、通いやすい場所・診療時間の医院を選ぶことが大切です。

治療期間は歯並びの状態や方法によって異なるので、一人ひとりに合わせた計画を立ててもらいましょう。

自費での治療

多くの歯列矯正は保険適用外で、自費診療となります。

そのため費用はクリニックや治療法によって幅があり、決して安い買い物ではありません。

あらかじめ料金体系や追加費用の有無を確認し、納得してから進めることが重要です。

費用の詳しい目安はこちらにまとめています。

矯正治療の前に確認しておきたい3つのポイント

矯正を検討するときに、あらかじめ知っておくと安心できるポイントがいくつかあります。

ここでは、とくに大切な3つを簡単にご紹介します。

治療方法は複数ある

矯正にはいくつかの治療方法があり、それぞれ特徴が異なります。

見た目の希望や生活スタイル、歯並びの状態によって向き・不向きが異なります。

たとえば、人前に出る仕事が多い方は目立ちにくい装置を選ばれることが多く、スポーツをされている方は衝撃を受けにくい装置を選ぶことも可能です。

各治療法の違いはこちらで詳しく紹介しています。

歯科医院を選ぶポイント

矯正治療は長期にわたるので、一緒に歩んでいける医院かどうかはとても大切です。

経験が豊富か、相談しやすい雰囲気かなど、判断基準はいくつかあります。

詳しい医院選びのポイントはこちらを参考にしてください。

年齢による治療の違い

子どもと大人では治療の目的や進め方が異なるので、それぞれの特徴を知っておくと安心です。

違いを簡単に比較できるよう、表にまとめました。

項目	小児矯正（子ども）	成人矯正（大人）
目的	顎の成長をコントロールして土台を整える	歯の位置を整え、噛み合わせと見た目を改善
治療の特徴	成長を利用しやすく、歯が並ぶスペースを確保しやすい	歯を動かす治療が中心
治療開始の目安	6〜8歳ごろに初回相談が多い	何歳からでも開始できる
治療内容	拡大装置やマウスピースなどで成長を誘導	ワイヤー矯正・マウスピース矯正が中心

小児矯正については下記の記事でも紹介しています。

まとめ

歯列矯正には、見た目の改善だけでなく、虫歯・歯周病予防や噛み合わせの安定など、日常生活に役立つメリットがあります。
一方で、費用や治療期間、装置の違和感など、始める前に知っておきたい点もあります。

気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。