歯列矯正の対象になる症状について

歯並びや噛み合わせが気になると、見た目だけでなく、磨きにくさや噛みにくさ、発音のしづらさなど、普段の生活に影響が出ることがあります。

「前歯がガタガタしている」「上の歯が前に出ている」などは、相談に来られる方が多い症状です。

この記事では、代表的な歯並びの悩みを紹介し、気づいたときにどう向き合えばよいかをご紹介します。

気になる症状があれば、参考にしてみてください。

目次

ガタガタして磨きにくい「叢生(そうせい)」

叢生(そうせい)は、歯が前後左右にずれて生え、デコボコに並んでいる状態です。

狭いところに歯が入り込んだり、傾いたまま生えていたりするので、歯ブラシの毛先が届きにくく、磨き残しが生じやすいです。

叢生は見た目だけでなく、虫歯・歯周病リスクの上昇や噛む力の偏りにつながることもあり、早めのケアが必要になります。

横顔や見た目が気になる「出っ歯」

出っ歯(上顎前突(じょうがくぜんとつ))は、上の前歯あるいは上顎全体が前に傾いたり突出したりしている状態です。

ほんの少しの突出でも横顔の印象が変わりやすく、口元の“もっさり感”が気になりやすいと言われます。

見た目がコンプレックスになっている場合もあり、相談が多い症状の一つです。

さらに、唇が閉じにくく乾燥しやすい、前歯で噛み切りづらいなど、見た目以外の不便を訴える方もいらっしゃいます。

子どもの出っ歯に関しては、下記の記事で紹介していますので合わせてご確認ください。

噛み切りにくい「受け口」

受け口(反対咬合(はんたいこうごう))は、下の前歯や下顎が上の前歯より前に出ている状態です。

噛み合わせが反対になると、硬いものが噛み切りにくい、咀嚼しにくいなど、食事に不便を感じることが多くなります。

下顎の成長の過程で目立つこともあるので、子どものうちに相談されることも多いです。

お子さんの受け口が気になったら、下記の記事も参考にしてください。

前歯のすき間が気になる「すきっ歯」

すきっ歯(空隙歯列(くうげきしれつ))は、歯と歯の間に空間ができている状態です。

前歯はすき間が目立ちやすいので、「笑ったときに気になる」という見た目の悩みがきっかけで相談されることがよくあります。

すきっ歯は見た目だけでなく、空いた部分に空気が抜けて発音がしにくくなったり、食べ物が引っかかりやすかったり、機能面の問題を感じやすい症状でもあります。

前歯が閉じない「開咬(かいこう)」

開咬(かいこう)は、奥歯で噛んでも前歯同士が触れず、上下にすき間が残る噛み合わせです。

この症状は前歯でほとんど噛み切れないので、麺類や葉物野菜を食べるときに不便さを感じる方が少なくありません。

舌で前歯を押し出すクセや口呼吸など、普段の習慣が影響することもあるので、矯正治療と生活習慣の見直しを組み合わせるケースもあります。

噛み合わせが深すぎる「過蓋咬合(かがいこうごう)」

過蓋咬合(かがいこうごう)は、上の前歯が下の前歯を深く覆い、噛んだときに下の歯がほとんど見えなくなる状態です。

咬み込みが深いほど噛む力が一部の歯に集中しやすく、歯のすり減りや破折、顎の動きの制限につながることがあります。

また、上の歯が大きく見えることで、笑ったときに歯ぐきが目立つ「ガミースマイル」が気になる方もいます。

過蓋咬合とガミースマイルは関連する場合があり、噛み合わせと口元のバランスを一緒に考えることが大切です。

ガミースマイルについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

まとめ

矯正治療が必要になる症状は、見た目の悩みだけでなく、噛みにくさ・発音のしづらさ・虫歯や歯周病のリスクなど、機能面の問題につながることも懸念されます。

叢生・出っ歯・受け口・すきっ歯・開咬・過蓋咬合などは、どれも早めの受診で治療の幅が広がる場合もあります

もし気になる症状があれば、まずは現在の状態を知るために歯科医院へ相談してみてください。

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