「目立たないし、簡単そうだからマウスピース矯正にしよう」「つけたり外したりできるから、自分のペースで続けられるはず」
そう思って始める方が多いマウスピース矯正。
しかし、気づいたら思ったように歯が動いていない、治療が長引いている、予定していた仕上がりにならなかった。
そんな“失敗”が、実は少なくありません。
この記事では、マウスピース矯正でよくある失敗例とその原因を紹介しながら、治療をうまく進めるために大切なポイントをわかりやすく解説します。
マウスピース矯正で「失敗した」と感じるのはどんなとき?
マウスピース矯正で多い“失敗パターン”には、こんなものがあります。
- 思ったほど歯並びがキレイになっていない
- 治療期間が予定よりずっと長引いてしまった
- 結果に満足できないまま治療が終了してしまった
- 追加費用が発生し、かえって高くついた
- 結局ワイヤー矯正に切り替えることになった
もちろん、すべてが患者さんのせいではありませんが、「マウスピース矯正の仕組み」をよく知らずに始めてしまったことが原因になっているケースも多いです。
意外と多い!マウスピース矯正の「勘違い」

マウスピース矯正は、見た目が目立たず、取り外しもできて快適。
しかしその分、「自分で管理する責任」がとても大きい治療方法です。
患者さんの中でとくに多い“勘違い”は次のようなものがあります。
「少しくらいサボっても、またちゃんとつければ大丈夫」
実際は…サボっている間に歯はどんどん“後戻り”してしまいます。
歯は毎日少しずつ動いていますが、それは毎日決まった時間、正しい装着をしてこそ効果が現れます。
装着時間が短いと歯は正しく動くどころか、変な方向に動いたり戻ったりしてしまいます。
結果的に予定よりも治療が長引く、仕上がりが悪くなるというリスクがあります。
「サボった分だけ治療が少し遅れるだけでしょ?」
実際は…その分だけでなく“それ以上に”時間がかかることも!
歯の動きはとても繊細です。
途中でズレてしまうと、そのズレを戻す期間+再スタートの期間が必要になります。
そのため、数日の油断が、数ヶ月の遅れにつながることもあるのです。
プラン選びの落とし穴「安さ」だけで決めていませんか?
マウスピース矯正には、さまざまな料金プランがあります。
- 枚数が制限されているプラン(例:○○枚まで)
- 追加マウスピース作成に別料金がかかるプラン
- 一定期間で治療が終了する定額制プラン など
結果的に「お金も時間もかかったのに、満足できなかった」となるケースもあるため、治療開始前にプラン内容と“できること・できないこと”をよく確認することが大切です。
その他のよくある失敗原因
よくある原因 | 失敗につながる理由 |
---|---|
装着時間が短い | 歯が正しく動かず、ズレや戻りが起きる |
途中で自己判断により中断 | 戻り・変形・不安定な仕上がりにつながる |
アライナーの破損・紛失 | 次のステップに進めなくなる、治療計画が崩れる |
マウスピース矯正を成功させるためのポイント

- 装着時間を守る(基本は1日20〜22時間)
- 自己判断せず、指示通りに交換・装着する
- 気になることは早めに相談する
- 安さだけでなく、自分のゴールに合った治療法を選ぶ
とくに、「自分で外せる」マウスピース矯正は、“自己管理”が治療結果を大きく左右することを忘れないようにしましょう。
まとめ
マウスピース矯正は、うまくいけばとても快適な治療法です。
しかし、ちょっとした油断や誤解が、思わぬ“失敗”につながることもあります。
- 「サボった分だけ遅れる」ではなく「サボった分以上に治療が崩れる」
- 「安く済むと思ったら、結果的に高くついた」
こんな結果にならないように、治療前の正しい理解と、治療中の正しい使い方がとても大切です。
不安なことやわからないことがあれば、担当の先生によく相談してみてください。
コメント