ブラケットを外す「リムーブ」は、動的矯正から保定へ移る大切な節目です。
この記事ではリムーブの適切なタイミング、痛みを抑える工夫、外した後の仕上げと保定のポイントを整理しました。
リムーブとは?

矯正治療における「リムーブ」とは、ワイヤー矯正終了時にブラケットを外す処置のことです。
矯正治療が完了すると、動的治療から保定期間(リテーナー使用)へ移行するため、リムーブのステップが欠かせません。
リムーブを行うタイミング
リムーブという言葉が使われる場面は、ワイヤー矯正の終了時だけではありません。
- ワイヤー矯正終了時(ブラケット除去)
- 小児矯正の固定式装置の除去(例:リンガルアーチリムーブ)
- マウスピース矯正のアタッチメント除去(例:アタッチメントリムーブ)
リムーブの対象となる装置やタイミングは、治療方法によって異なりますが、矯正治療のひとつの区切りとなる重要な処置であることは共通しています。
リムーブ時の痛みは大丈夫?
ブラケットを外すリムーブは、患者さんにとって矯正治療のゴールを実感できる瞬間ですが、取り外しの際に痛みを感じることがあります。
痛みを抑えるために、次のような手法があります。
・歯が揺れないように、指やロールワッテで固定
・専用のリムーブプライヤーを使用
・刃こぼれしたピンカッターを代用する先生もいる
ブラケットのリムーブ時に歯を揺らしてしまうと痛みが出やすくなるため、できるだけ歯に負担をかけない方法を選ぶことが大切です。
リムーブ後にチェックすべきこと

リムーブはブラケットを外して終わりではありません。
仕上げがとても重要です。
リムーブ後の仕上げは次のようなステップで進めましょう。
リムーブ後は、しっかりとポリッシングを行い、歯の表面を綺麗にし、残留レジンの確認、見た目や舌触りの違和感の軽減を行います。
さらに、保定の大切さを患者さんに伝え、後戻りを防ぐことが重要です。
まとめ
リムーブは動的矯正治療の締めくくりです。
スムーズに行い、患者さんが気持ちよく動的治療を卒業できるようにしましょう。
- リムーブとはワイヤー矯正終了時にブラケットを外す処置
- 小児矯正やマウスピース矯正でもリムーブという言葉は使われる(固定式装置やアタッチメントなど)
- 痛みを抑えるための工夫が必要
- 仕上げと保定が重要
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今後も技術を磨きながら、より良い矯正治療を実践していきましょう!
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