お子さんの笑顔を見ていて、「ちょっと歯ぐきが見えすぎてるかも…?」と感じたことはありませんか?
笑ったときに歯ぐきが大きく見える状態を「ガミースマイル」と呼びます。
子どもの頃はそれも愛らしいポイントですが、大人になると悩む方も多く、コンプレックスの原因になることもあります。
ガミースマイルは子どものうちなら予防や改善ができる場合があります。
ガミースマイル自体が悪いことではありませんが、笑顔に自信を持てなくなる原因になることもあるので、早めに気づいて対処できると安心です。
今回はガミースマイルの主な原因と、親としてできる早めの対策についてご紹介します。
ガミースマイルの主な原因
ガミースマイルは、いくつかの原因が組み合わさって起こることもあります。
ガミースマイルの代表的な要因を見ていきましょう。
歯が小さい・生える位置が低い
歯そのものが小さかったり、歯ぐきからの露出が少なかったりすると、歯ぐきの面積が目立って見えることがあります。
とくに5〜6歳までは、前歯を含めてすべて乳歯のため、一時的に気になる場合もあります。
大人の歯も小さい場合は、相対的に歯ぐきの見える量が多くなり、ガミースマイルに見えてしまうのです。
上あごの骨の発達方向
骨格の影響で、上あごが下方向に成長しすぎていると、笑ったときに歯ぐきが大きく見えてしまいます。
上唇の動きや形の影響
上唇の筋肉や形態によっても歯ぐきの露出度は変わります。
たとえば唇を持ち上げる筋肉の力が強すぎたり、上唇が薄かったりすると、笑ったときに唇が上がりすぎて歯ぐきが目立つことがあります。
歯ぐきが厚い・大きい
歯ぐきそのものが厚かったり、発達しすぎていたりすると、歯を覆う範囲が広くなり、歯ぐきが目立ってしまいます。
遺伝の影響
親御さんや祖父母にガミースマイルの傾向があると、お子さんも似た傾向になることがあります。
ガミースマイルを放置するとどうなる?

ガミースマイルをそのままにしていると、以下のような影響が出ることがあります。
・笑顔に自信が持てず、コンプレックスになってしまう
・口が乾きやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが上がる
・口臭の原因になることもある
ガミースマイルはとくに思春期になると、見た目に敏感なお子さんにとっては大きな心理的負担にもつながります。
子どものうちにできることは?

ガミースマイルを避けるために、子どものうちにできることはあります!
ガミースマイルの原因が「骨の成長」や「あごのバランス」「口周りの筋肉の使い方」に関係している場合、成長を利用して改善するアプローチが可能です。
ガミースマイルを避けるための習慣
たとえば、上あごが下方向に成長してしまう原因のひとつに「口呼吸」や「低位舌(舌が正しい位置にない)」があります。
口をぽかんと開けている子によく見られる傾向で、実はこれが骨の発育方向に影響してしまうことも。
鼻呼吸を習慣づけて、舌や唇を正しく使うだけでも、その後のあごの成長に良い影響を与える可能性があります。
ガミースマイルの矯正治療
ガミースマイルの子どもの矯正治療では、以下のような治療を行います。
・骨の成長をうながしてバランスを整える
・舌や唇のクセ(舌癖・口呼吸など)を改善する
・あごの幅を広げるための装置を使う
このように、「成長に寄り添う治療」を提案する矯正歯科医が多くいます。
大人になってからでは外科手術が必要になるケースでも、子どものうちに対応できていると外科手術を避けられる可能性もあります。
とくに小学生の低学年くらいまでなら、成長のチャンスがたくさん残っていることが多いです。
まとめ:気になったら、まずは相談を!
ガミースマイルは、成長期のうちに気づいて対策すると、将来の選択肢が大きく広がる可能性があります。
「まだ小さいから矯正は早いかな?」「このままで大丈夫かな?」このように迷ったら、まずは矯正歯科へ一度ご相談をしてみてください。
お子さんの未来の笑顔のために、今できることや気になることを相談してみましょう。
次回は、すでにガミースマイルが気になっている方向けに「治療法ってどんなものがあるの?」というテーマでご紹介していきます。
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